ゲーセン少女と異文化交流 #032025/08/02

『きんモザ』かと思ったら違った。でも、アリスがお母さんでびっくりした。

こういう可愛い勝負のアニメでは、実は崩したときのキャラデザが重要だ。寝不足の顔とか、もう少し可愛く見えるよう工夫して欲しかった。コアラ推しもさすがにクドい。グッズ展開したいのかな?

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クレバテス -魔獣の王と赤子と屍の勇者- #052025/08/04

世界の四方で人属の拡大を阻む魔獣王の一体と、至宝を生み出せる王家の生き残りである赤子と、魔獣王に殺されて下僕となった屍の女勇者とが、世界や魔術の謎に触れながら旅する話。大仰に見えるが実はシンプルで、すんなり入り込める良く出来た世界設定だ。

タイトルは魔獣王だが、クレジットからして主人公は勇者の方らしい。悪役っぽい将軍が仇敵ということで、設定も展開も分かりやすくて良い感じ。勇者なのにいじられキャラなアリシアのちょっと抜けた言動が、グロい描写の続く暗い話をほどよく緩めて、不快感を和らげてくれる。とは言え、ネルルも復活したし、もうあんまり気分悪いのは見たくないかな。

アニメーションとしては、剣や魔術の戦闘シーンでの動きが、ちょっと物足りない気がする。KADOKAWA絡んでる割には。

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よふかしのうた2 #052025/08/07

眠れない中学生が吸血鬼たちと夜を楽しむ話。ナズナちゃんをはじめとする女の子たちの表情や仕草が、見た目の絵柄だけではなくキャラの印象として可愛く感じられ、さらに夜の世界のドキドキする怪しさがそれを包んでいるような、全体の雰囲気がとても魅力的な作品。

眷属になるため恋をすると決めた第1期を経て、第2期では吸血鬼たちの事情に深く潜っていく模様。殺し屋・餡子との対決などシリアス展開もあるようだけど、過去が明らかになってもナズナちゃんの自由さと初心さが変わらないように、重くなりすぎず楽しい雰囲気のままなのが良いと思う。
音楽は引き続き全編CreepyNutsで、こちらも作品の雰囲気作りに貢献している。まあ、元ネタでもあるし。

やっぱり、殺意を持った沢城みゆきは怖いです。

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瑠璃の宝石 #042025/08/13

キラキラ好きの女子高生が優しい大学院生と出会って鉱物採集にハマる話。ありそうで無かった「鉱物学」テーマが新鮮だし、学問研究の世界にあるロマンを丁寧に描くことで、地道な作業にのめり込んでいく楽しさを分かりやすく教えてくれる良作だ。

学術的な分野の面白さを分かりやすく伝えるのは非常に難しいはずなんだけど、なぜか本作では驚くほどすんなり入ってくる。原作者が専門家だからなのか、横手美智子の脚本がすごいのか、とにかくこういった作品で「アニメから得た知識で世界が広がる」若者が増えたら良いなと思う。
最初は無駄に思えたナギさんのムチムチも、不思議なことにだんだん野外活動向きの頼もしさに見えてきた。頼もしいと言えば、最近の面白い作品には高確率で瀬戸麻沙美の存在があるんだけど、可愛さと色気と迫力とのバランスを自在に操る芸達者ぶりの基盤には、本作で見せるような「伝える力」みたいなものが大事なのかもしれない。

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎2025/08/14

目玉になる前のオヤジが、相棒となった水木とともに、幽霊族を喰い物にするおぞましい因習と戦う話。引っかかるのは、「鬼太郎誕生」の話ではないという点だ。最終的にはあの鬼太郎出生シーンにちゃんとつながっているが、それはあくまで後日談だし、肝心のオヤジが目玉になるくだりは本編では描かれていない。
水木しげるがその長年にわたる活動においても描かなかった前日譚を本人の没後に創作して、それを「誕生」と謳うのは、なんだかモヤモヤする。戦うのがオヤジだという設定さえ除けば、これは鬼太郎でなくとも成立するアニメだ。儲からないけど。

とは言え一方では、今さらそんなことを気にしても意味が無いと解っている。猫娘が8頭身の時代に何言ってんだって話だ。『ルパン』もそうだが、すでにみんなで受け継いでいくという次元な作品では、すべては二次創作であり、すべては許容されるべきなのだろう。大切なのは原作へのリスペクトで、本作には十分それが感じられる。

そんなわけで、割り切ってしまえば面白いと思う。遺言開封から始まる露骨な横溝正史パターンと、どこかで見たようなバトルシーンの動きが、ちょっと気になるくらいで、オヤジが目玉になるシーンを端折った点も、まあ事情は想像できる。飄々としたオヤジはカッコ良いし、水木のキレ方は胸がすくし、戦争でも平和でも人間は醜いという鬼太郎っぽい思想もあるし、現代版の前日譚としてアリな一品だ。

「片方隠すくらいでちょうどいい」は、後のシリーズでも使うべき名言。

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自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う2 #032025/08/17

なぜか自販機に異世界転生する話。出オチと言われつつも異世界ものの定型をなぞった第1期から、もっぱらシリアスバトル展開を続ける第2期。いろんな種類に変身するのはまだしも、結界や念動を自在に操り、 ついには喋れるようになってしまった。ほとんど代金をもらわず商品出しまくるし、もう「自販機」じゃないじゃん。

猫も杓子もの異世界ものにおいて、奇をてらった設定で勝負する作品では、その設定による制約が足枷になって展開に行き詰まる自滅パターンがよく見られる。本来であれば、独特の世界観や仲間キャラでその制約を補完しクリアしていく展開が作品を面白くすると思うのだが、残念ながら大抵のラノベは安易な方法で逃げを打つ。そしてその結果、「設定は目新しいけど結局どこかで見た同じような話」が量産されていく。

本作もそうだが、特に主人公が防御/支援/生産などのタイプで攻撃できない設定の場合、主人公を活躍させるために設定を妥協していくと、作品としてはどんどんつまらなくなる。防御に極振りして相棒と連携して戦うのが良かったのに、無敵の火力を手に入れたら何も面白くないよな。

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その着せ替え人形は恋をする #182025/08/18

主人公が困ったときに周りの人間が助けてくれる。頼ってもいいと知り、頼ることで喜んでもらえると知り、真剣に取り組んだものが認められて、仲間意識が芽生えた。
誰かを輝かせたいという想いでプレッシャーに打ち勝つ。それは将来の夢に続く技術を引き上げる糧になり、あるいは輝かせた相手への気持ちを自覚するきっかけになった。

素晴らしい王道展開。結局、王道が一番感動できるんだなと再認識した。こうなると、あまねエピソード要らなかったんじゃないかと思うけど、まあいいか。

#14
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ダンダダン #182025/08/23

大物アーティストにケチをつけられてしまった第18話。

著作権がどーこーというほど同じではないと思うし、パロってるんだから雰囲気が似てるのは当たり前。名刺も含めてパロディなのは明らかなので、本人に挨拶しなかったという義理とか礼儀とかの問題であって、 パクリかオマージュかという議論は意味が無い。本人が気に入らないというなら、やはりここは謝るべきなんだろう。

一方、彼が批判されているのは、関係者に抗議するのではなくSNSでしかもファンネル攻撃を仕掛けた点だ。法的措置を匂わせたり、主張が二転三転したり、過剰な被害者的反応をしたり、あげくに「寝ぼけて」「メンタルが」では、株が暴落するのも無理はない。ファンではないので護る気も責める気もないけど、気に入らないなら気に入らないと言うのがロックなんじゃないのかね。

次は、ぜひ段田男で。若者は知らないだろうけど。

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