僕のヒーローアカデミア #162 ― 2025/11/11
長く続いた人気のバトルアニメもついに最終章。第1期から第8期まで、違和感も劣化もなくボンズでクオリティを保っているのは、クリエイティブ面でもビジネス面でも本当にすごいことだ。
原則として、書き手が読み手より先に感動してはいけない。と、個人的には考えている。本作は典型的な「書き手が先に感動している」作品で、特にアニメでは感動を押しつけてくるような過剰演出が目立ち、どうにも好きになれない。社会問題ともいえる重いテーマをじっくり盛り込んだ設定や展開は良いと思うし、なんだかんだ言いつつ観てはいるので、面白くないわけではないのだが。
トガちゃんとお茶子ちゃんの決着に納得がいかないまま、第8期で延々と消耗戦を見せられている。ワン・フォー・オールは、継承者の能力が次々出てきて、もうよく分からない。最初から最後まで自己犠牲ばかりでお腹いっぱいだけど、爆豪少年が笑ってくれたので、もう少し観ていよう。決して、面白くないわけではないのだが。
全体の印象として、『ヒロアカ』では敵も味方もみんな泣いている。原作者の『ONE PIECE』好きは有名だが、『ONE PIECE』では敵も味方も必ず笑っている。
原則として、書き手が読み手より先に感動してはいけない。と、個人的には考えている。本作は典型的な「書き手が先に感動している」作品で、特にアニメでは感動を押しつけてくるような過剰演出が目立ち、どうにも好きになれない。社会問題ともいえる重いテーマをじっくり盛り込んだ設定や展開は良いと思うし、なんだかんだ言いつつ観てはいるので、面白くないわけではないのだが。
トガちゃんとお茶子ちゃんの決着に納得がいかないまま、第8期で延々と消耗戦を見せられている。ワン・フォー・オールは、継承者の能力が次々出てきて、もうよく分からない。最初から最後まで自己犠牲ばかりでお腹いっぱいだけど、爆豪少年が笑ってくれたので、もう少し観ていよう。決して、面白くないわけではないのだが。
全体の印象として、『ヒロアカ』では敵も味方もみんな泣いている。原作者の『ONE PIECE』好きは有名だが、『ONE PIECE』では敵も味方も必ず笑っている。
heroaca.com/
SPY×FAMILY #42 ― 2025/11/05
敏腕スパイと凄腕殺し屋とエスパー娘と未来視犬が、疑似家族で大騒ぎコメディ。アーニャ人気が爆発したものの、設定からシリアスアクションを期待した層などからは否定的な意見もあるようで。個人的には、お気楽ギャグ作品として観ているので、高クオリティで第3期は大歓迎。
第1期第1話で最初にアーニャが口にした「ちち」を聴いたとき、背景と感情のすべてが表現されているようで本当に素晴らしいと思った。なので、アーニャと種﨑敦美には逆らえない。
何度も聞かされる設定紹介、縦筋が進まずネタ切れ感、コメディなのにシリアス過去話。いろいろ懸念はあるものの、ママ友作戦が始まったので新展開を楽しみにしたい。メリンダの正体がちゃんと原作者の頭の中に設定されていることを祈ろう。
OPでドッグフードをまき散らしながら行進するアーニャがとても好き。
第1期第1話で最初にアーニャが口にした「ちち」を聴いたとき、背景と感情のすべてが表現されているようで本当に素晴らしいと思った。なので、アーニャと種﨑敦美には逆らえない。
何度も聞かされる設定紹介、縦筋が進まずネタ切れ感、コメディなのにシリアス過去話。いろいろ懸念はあるものの、ママ友作戦が始まったので新展開を楽しみにしたい。メリンダの正体がちゃんと原作者の頭の中に設定されていることを祈ろう。
OPでドッグフードをまき散らしながら行進するアーニャがとても好き。
spy-family.net/tvseries/
異世界かるてっと3 #03 ― 2025/10/30
KADOKAWAの異世界アニメ『オバロ』『このすば』『幼女戦記』『Re:ゼロ』の4つで「カルテット」だったのに、第2期から『盾の勇者』第3期から『陰の実力者』が追加された。結果としてキャラが大渋滞で、内容はほぼ無い。まあ、最初からそういう作品なんだけど。
他に追加できるほどの人気作はもう無いと思う。『無職転生』や『おじさん』はちょっと合わないだろうし、これ以上は変なのを混ぜないよう願いたい。でも『慎重勇者』みたくちらちら見切れる程度なら、個人的には『斎藤さん』や『けものみち』は許容範囲。
ここは素直に、めぐみんとエミリアの会話とか「詠唱設定協力」とか、そういうのを楽しみたい。今後はぜひ、ラフタリアとアルファやレムとベータで、キャラを誇張した言い合いとかやって欲しい。なんなら『蜘蛛』とターニャのバトルでも可。
他に追加できるほどの人気作はもう無いと思う。『無職転生』や『おじさん』はちょっと合わないだろうし、これ以上は変なのを混ぜないよう願いたい。でも『慎重勇者』みたくちらちら見切れる程度なら、個人的には『斎藤さん』や『けものみち』は許容範囲。
ここは素直に、めぐみんとエミリアの会話とか「詠唱設定協力」とか、そういうのを楽しみたい。今後はぜひ、ラフタリアとアルファやレムとベータで、キャラを誇張した言い合いとかやって欲しい。なんなら『蜘蛛』とターニャのバトルでも可。
isekai-quartet.com/
悪食令嬢と狂血公爵 #04 ― 2025/10/25
魔物を食べる令嬢と魔物を屠る公爵が、社交界では敬遠されがちな互いの価値を認め合うことで、ラブコメしたり美味しく食べたり世界に抗ったりする話。
ストーリーは面白いんだけど、シーンの繋がりに違和感があったり会話がちぐはぐに聞こえたり、アニメとしてはテンポの悪さがちょっと気になる。戦闘にしても調理にしても、作画はフツーにキレイなんだけど、視点や遠近がおとなしくて動きも少ないため、魔物の解体とか見せ場の火柱とか、盛り上がりに欠けるのがちょっと気になる。
とは言え、今期ではずいぶんと良い方だ。禁忌に触れるシリアスな面と料理を堪能する和やかな面とで、チョロい公爵様の暴走を楽しめる展開に期待したい。
ストーリーは面白いんだけど、シーンの繋がりに違和感があったり会話がちぐはぐに聞こえたり、アニメとしてはテンポの悪さがちょっと気になる。戦闘にしても調理にしても、作画はフツーにキレイなんだけど、視点や遠近がおとなしくて動きも少ないため、魔物の解体とか見せ場の火柱とか、盛り上がりに欠けるのがちょっと気になる。
とは言え、今期ではずいぶんと良い方だ。禁忌に触れるシリアスな面と料理を堪能する和やかな面とで、チョロい公爵様の暴走を楽しめる展開に期待したい。
www.tbs.co.jp/anime/akujiki/
怪獣8号2 #23 ― 2025/10/21
怪獣に寄生されて怪獣になったおっさんが、防衛隊の仲間たちとともに襲い来る怪獣と戦う話。防衛隊に憧れ続けた主人公が、怪獣の力を得て入隊を果たし、生身でもそれなりに活躍し、という第1期はそこそこ面白かった。第2期では、あんまり怪獣に変身しちゃダメ、ということで仲間たちがインフレ起こしてがしがし戦う展開が、だんだん退屈に思えてきてしまった。
ギザっ歯でギャグタッチなキャラデザとか、全体的に明るくて軽いテンポとか、もう少し明暗や緩急が欲しかったかもしれない。アスカなキコルとか、リヴァイな保科とか、もう少し独特な個性が欲しかったかもしれない。寄生した小怪獣は何だったのかとか、結局9号は何がしたいんやとか、もう少し縦筋の進捗が欲しかったかもしれない。
あるいは、おまけコーナーで露骨に尺を稼ぐほど、コラボ展開が忙しかったのかもしれない。
アニメ向きの話だと思うんだけど、なんかいろいろ惜しい印象だ。
ギザっ歯でギャグタッチなキャラデザとか、全体的に明るくて軽いテンポとか、もう少し明暗や緩急が欲しかったかもしれない。アスカなキコルとか、リヴァイな保科とか、もう少し独特な個性が欲しかったかもしれない。寄生した小怪獣は何だったのかとか、結局9号は何がしたいんやとか、もう少し縦筋の進捗が欲しかったかもしれない。
あるいは、おまけコーナーで露骨に尺を稼ぐほど、コラボ展開が忙しかったのかもしれない。
アニメ向きの話だと思うんだけど、なんかいろいろ惜しい印象だ。
kaiju-no8.net/
瑠璃の宝石 #13 ― 2025/10/19
最後まで丁寧な展開にとても好感が持てた。
主人公の幸運にはどうしても物語のためのゲタが履かされるわけだが、 そこに辿り着くまでの論理的な説明がきちんとなされていることと、何事も思い通りにはいかないという面が多少なりと描かれていることで、ご都合主義な印象はほとんどなかった。瑠璃の進路にしても、楽しいからと安易に決めるのではなく、楽しい中にもわだかまっていたものが晴れていくという段階を踏んだことで、その将来に説得力が生まれた。
同様に、地道に丁寧に伝えたことで、地道な世界の楽しさに説得力を持たせられたのだと思う。
主人公の幸運にはどうしても物語のためのゲタが履かされるわけだが、 そこに辿り着くまでの論理的な説明がきちんとなされていることと、何事も思い通りにはいかないという面が多少なりと描かれていることで、ご都合主義な印象はほとんどなかった。瑠璃の進路にしても、楽しいからと安易に決めるのではなく、楽しい中にもわだかまっていたものが晴れていくという段階を踏んだことで、その将来に説得力が生まれた。
同様に、地道に丁寧に伝えたことで、地道な世界の楽しさに説得力を持たせられたのだと思う。
#04
rurinohouseki.com/
とんでもスキルで異世界放浪メシ2 #14 ― 2025/10/16
異世界転移した主人公が、元の世界から商品を取り寄せられるスキルで美味しい料理を作り、その料理食べたさに従魔になった超強力な仲間たちとともに冒険したり食べたり商売したり食べたりする話。戦闘は従魔のチートでしのぎ、ほぼ料理と放浪をメインにしているのが楽しい作品で、イオンをはじめ錚々たる大企業の協力により、実在の商品を使ったり、味付けに細かいこだわりを挿んだりする。
第1期はとても面白くて、ここ数年の異世界アニメではダントツだった。ちょっと心配してた第2期も、クオリティは保たれていてまずは安心というところ。例によって新キャラがどんどん出てくるわけだが、あくまで自説として、レギュラーキャラは7~8人くらいが限度だと考えている。あんまり増えると、せっかく面白かったキャラが相殺されたりとっ散らかって薄まったりするからだ。そういう意味で、男神コンビはたまに顔を出すくらいにしといて欲しいと思う。
ドラちゃんCVの村瀬歩は、『パリイ』ロロみたいな過剰オドオドや『水属性』涼みたいな口先だけ喋りが個人的にすごく苦手なんだけど、今回は『王様ランキング』カゲと同じヒネモードにしてくれたので、なんとか耐えられそうで本当に良かった。
おめでとうございますのニンリル様。内田真礼の「心地良いキンキン声」モードとしてはカタリナ・クラエス以来のお気に入りキャラだ。
オーバーラップは公募割れしたまんまだけどな。
第1期はとても面白くて、ここ数年の異世界アニメではダントツだった。ちょっと心配してた第2期も、クオリティは保たれていてまずは安心というところ。例によって新キャラがどんどん出てくるわけだが、あくまで自説として、レギュラーキャラは7~8人くらいが限度だと考えている。あんまり増えると、せっかく面白かったキャラが相殺されたりとっ散らかって薄まったりするからだ。そういう意味で、男神コンビはたまに顔を出すくらいにしといて欲しいと思う。
ドラちゃんCVの村瀬歩は、『パリイ』ロロみたいな過剰オドオドや『水属性』涼みたいな口先だけ喋りが個人的にすごく苦手なんだけど、今回は『王様ランキング』カゲと同じヒネモードにしてくれたので、なんとか耐えられそうで本当に良かった。
おめでとうございますのニンリル様。内田真礼の「心地良いキンキン声」モードとしてはカタリナ・クラエス以来のお気に入りキャラだ。
オーバーラップは公募割れしたまんまだけどな。
tondemoskill-anime.com/
東島丹三郎は仮面ライダーになりたい #02 ― 2025/10/14
仮面ライダーに憧れる大人たちが仮面ライダーになりきってショッカーと戦う話。原作段階から石森プロと東映が協力しているため、元ネタの映像(をアニメにしたもの)や主題歌などがばんばん挿入される。回想に出てくる1号には藤岡弘、V3には宮内洋がゲスト出演し、第2話では堀江美都子まで聴けてしまった。さあ、果たして令和の若者はついてこれるのか? ユリコ先生の名字はなぜ岡田なのか?
昭和の子供たちが「仮面ライダーになりたい」と言っていた気持ちは、ライダーごっこをやることもない現代の子供たちとはやはり大きく違うのだと思う。その熱量の違いを理解できる世代にとっては、なんというか魂が揺さぶられるものがあるのだ。日アサのチャラいライダーに苛ついていた年寄りが観るぶんには、超面白い。でも、昭和ライダーに思い入れのないヒトが観てどうなのかは、知らん。
茅野愛衣のタックルがすごく良い。背負い投げでもタックルがやれば電波投げ。
昭和の子供たちが「仮面ライダーになりたい」と言っていた気持ちは、ライダーごっこをやることもない現代の子供たちとはやはり大きく違うのだと思う。その熱量の違いを理解できる世代にとっては、なんというか魂が揺さぶられるものがあるのだ。日アサのチャラいライダーに苛ついていた年寄りが観るぶんには、超面白い。でも、昭和ライダーに思い入れのないヒトが観てどうなのかは、知らん。
茅野愛衣のタックルがすごく良い。背負い投げでもタックルがやれば電波投げ。
tojima-rider.com/

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