片田舎のおっさん、剣聖になる #032025/04/23

田舎で畑仕事をしていたおっさんが転生してチート能力を得る話、ではなくて、田舎の剣術道場のおっさんが実は強かったという話。おっさんモードの平田広明が、ほとんど南波六太に聞こえる作品。

実力があるのに自己評価が低い、いわゆる無自覚もの。『パリイ』もまあまあ面白かったし、こういう設定の方がウザい俺TUEEEよりはなんぼかマシだ。あまり特徴も無くフツーの出来だけど、今期は不作なのでこれで十分。
原題から「~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~」を削ったのは英断だったと思う。

ossan-kensei.com/

薬屋のひとりごと #392025/04/21

第2期も2クール目に突入。本格的にどろどろしてきたけど変わらず安心のハイクオリティ。新オープニングも悪くないけど、個人的には女声の方が好み。

アイスの話は、小蘭のキャラが弱ければ成り立たなかっただろう。明るさや幼さを無垢に表現できる声優として、やはり久野美咲は無敵の存在だ。
『3月のライオン』モモのような幼児から『ひそまそ』甘粕のような(一応)大人まで、リアルに「子供っぽい」というのは、本当にすごい。ちょっと抜けた感じで笑みを誘うキャラが多いけれど、それでいて『メイドインアビス』ファプタなど圧倒的な演技力もちゃんと備えた実力派。素人同然の子役に子供の声を当てさせて「リアリティ」とか言っちゃう連中がいかに愚かであるか、とってもよく解るそす。

kusuriyanohitorigoto.jp/

機動戦士Gundam GQuuuuuuX #022025/04/17

第1話では、主人公たちが走り回って、モビルスーツが飛び回った。アニメらしい自由で楽しいキャラの動きと、重厚で迫力のあるカッコいいメカの動きで、カラー×サンライズの実力をこれでもかと見せつけた。
第2話では、一年戦争の分岐を描いてパラレルワールドとしての世界を設定した。ファーストガンダムのよく知るシーンや台詞やアイキャッチまで取り込んで、ガンダムファンを驚喜させ、同時に異なる世界線への期待を膨らませた。

脚本に庵野秀明とあって、なんだか納得だ。いろいろ嫌いなところもあるけれど、必ず旧作への強いリスペクトが感じられる点は、やはり尊敬できる。劇場版から変更された構成には賛否あるみたいだけど、意図が理解できるのでこれで良いと思う。
前のめりで走るオープニング、良い。つかみは上々、第3話からが勝負なのだろうが、とりあえずこれはもう観るしかない。

ダメなのはテレビ局だけ。

www.gundam.info/feature/gquuuuuux/

ギャグマンガ日和GO #022025/04/16

早いもので第1期から20年。新作ながらCVはそのままで、見慣れた絵柄にお約束ギャグが安心の出来。台詞の間を詰めまくる大地丙太郎式ハイテンション演出の究極形であり、名塚佳織の真髄を堪能できる作品だ。

かつて第2・3期とアニメ化を重ねた頃には、大地丙太郎演出がエスカレートした結果、調子に乗って台詞を詰めすぎて尺が余ってネタ切れを起こすなんていう本末転倒なこともやっていたけれど。
今回はほどほどにしましょうね。

www.gagbi-go.com/

新マクロス 超時空歌姫オーディション20252025/04/13

噂のサンライズ版マクロスで、歌姫オーディションが開催されている。一次審査は、YouTubeに歌唱動画をアップするという今風なもので、04/30までの受付。二次審査を経ての最終審査が07/E予定らしいから、アニメはまだまだ先のようで。

ミンメイが衝撃的だったのは、歌唱力だけでなく声そのものの魅力だ。あの歌声には、連中が「でっかるちゃー」するだけの説得力があったし、それが、文化で戦争を終わらせるという斬新なストーリーを成立させた。

シェリルやランカやワルキューレの歌唱が素晴らしいという点に異論はない。娘たまCDも喜んで買った記憶がある。だが、彼女らの魅力は、ミンメイに比べて暴力的とも言える歌唱力だ。それは、敵を圧倒するためのものであり、本来の「でっかるちゃー」な要素は求められていない。なんちゃら細菌とかなんちゃら因子とかの設定は、マクロスが文化のチカラを失った証拠ではないか。

時代が違うのだから仕方ないのだろう。それは理解できる。トレンドに乗って、Adoみたくより暴力的な歌唱力のヒトが選ばれそうな気がする。あるいは、課題曲を聴いた感じでは、二代目シェリルのようなヒトが選ばれそうな気もする。
しかしそれでも、個人的な理想はやはり、囁くだけで惹きつけられる唯一無二の声だ。「渾身の歌」ではない。

とりあえず、あんまり期待せず、サンライズ版バルキリーだけを楽しみに待つ。

macross-aud.jp/

俺だけレベルアップな件2 #252025/04/12

第2期の副題「Arise from the Shadow」の通り、ネクロマンサーで「起きろ」ができるようになってから、ぐんと面白くなった。エピソードとしてのダンジョン攻略が、ストーリーの展開を進めるだけでなく、新たに強い影を得るという主人公の分かりやすい成長に直結している。それぞれの影になんとなくの個性があるのもまた愛着が湧いて良い。
原作にはまだ先があるらしいが、とりあえず当初からあった二つの目的は達成されたので、ここで終わっとくのが無難な気もする。

それにしても、明らかに悪者扱いのDFNは、原作では日本なんだよな。反日小説が日本で(主人公や舞台を日本にすげ替えて)アニメ化されて世界展開、ってどういう受け止め方されてるんだろう。ま、面白かったからどーでもいーんだけど。

sololeveling-anime.net/

沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる #092025/04/06

沖縄のことを「うちなー」と言うのは知ってたけど、てっきり「内」からきてるもんだと思ってた。まさか「おきなわ」が訛ったものだったとは。しかもそこに規則性があったとは。

勉強になるなあ、このアニメ。

okitsura.com/

ゴジラ-1.02025/04/04

怪獣映画から人間ドラマを排したことで、『シン・ゴジラ』は目新しかったしとても面白かった。ただ、この方向性では続編が難しいだろう、かといって別のゴジラは作りにくいだろう、とも思った。
だから、7年後に公開された本作には「あれ?早いな」「大丈夫かな」という先入観を持ってしまった。観る前からなんだかモヤモヤしていたのは、そういう理由だ。

十分に面白いし良い作品ではあるけど、なぜか戦後とか、やたら海上とか、『シン』から逃げている感がものすごい。戦後にしては満たされているし、特攻にしては緩いし、設定と展開や演出がかみ合っていないのも「逃げた」結果なんだろうと思う。アメリカ向けを意識してか、時代のしがらみか、あんな結末なのもまた違う意味で「逃げた」ように見える。
一方、ご自慢のVFXはといえば、アカデミー賞の視覚効果賞で話題になったが、そんなに良かったか?というのが正直なところだ。実写に乗せたCGは美しいけど、特撮に必要な臨場感が無い。

結局、誰もやりたがらない『シン』後ををやったから皆で褒めてあげましょう、そういう高評価な気がする。とにかくこれでめでたく続編が作れるわけで、実際に作るみたいだし。よかったね。

godzilla-movie2023.toho.co.jp/