すずめの戸締まり ― 2025/01/21
問題は、現実に起こった震災を題材にしている点だろう。この作品に対する様々な批判の理由は、結局そこにある。この内容なら、そもそも具体的に3.11を持ち出す必要などないだろうに、というのが個人的な感想だ。
新海誠作品の特徴は緻密で美しい自然描写だ。アニメらしいデフォルメを使わずに写実的な画で惹きつけるが、そこにこだわりすぎて話が冗長になりがちでもある。本人の意図がどうあれ、描いているのはいつも風景であり雨粒であり、この作品でいえば「少女が巡るいろいろな土地」であって、設定や物語はその後ろ側にいるように感じる。
『君の名は』は隕石衝突の話ではないし、『天気の子』は大雨洪水の話ではないし、同様にこの作品も大震災の話ではない。結果的にロードムービーになったのではなく、最初からロードムービーを作っていたということに、監督自身が気づいていないだけなのではないか。そんな印象を受けた。
新海誠作品の特徴は緻密で美しい自然描写だ。アニメらしいデフォルメを使わずに写実的な画で惹きつけるが、そこにこだわりすぎて話が冗長になりがちでもある。本人の意図がどうあれ、描いているのはいつも風景であり雨粒であり、この作品でいえば「少女が巡るいろいろな土地」であって、設定や物語はその後ろ側にいるように感じる。
『君の名は』は隕石衝突の話ではないし、『天気の子』は大雨洪水の話ではないし、同様にこの作品も大震災の話ではない。結果的にロードムービーになったのではなく、最初からロードムービーを作っていたということに、監督自身が気づいていないだけなのではないか。そんな印象を受けた。
suzume-tojimari-movie.jp/
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://spin.asablo.jp/blog/2025/01/21/9748915/tb
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。