違国日記 #062026/03/08

孤独を好み人見知りで大人らしくない大人と、両親を亡くした人懐っこい性格の思春期少女と。互いを違う国の人間のように感じる二人が同居して、それぞれに生きていく話。日常生活を描きながら、すぐそこにある異世界に触れる、ちょっと文学的な雰囲気の作品。

絵柄のせいもあって最初は解らなかったが、なるほどこれは沢城みゆきの演技力が必要だ。言葉と語調の選択がとても繊細なので、キャスティングを間違えたら、おそらく台無しになっていただろう。相手を拒絶するわけでも否定するわけでもなく、かといって理解するわけでも許容するわけでもない。激しくぶつかることも寄り添い支え合うことも別に必要としない、ただ戸惑いながらも横に居る、そういう関係が不思議に現実的で、「人間はみんな孤独」を誠実に表現した作品のように感じる。

近頃は「知らないから怖いんだ」などと解ったような台詞を吐くアニメにイラっとすることが多い。違う価値観を受け容れましょうとかいう価値観を押し付けてくるアニメにイラッとすることも多い。そういうイラつきをすとんと落としてくれる共感が、本作に惹かれる理由だと思う。
大切なのは、ここで描かれているのは発達障害でもLGBTでもないということ。孤独の普遍性を見誤ってはいけないのだ。

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